財務諸表でわかる事とは?企業の状態と経営効率を分析しよう!

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財務三表はPL(損益計算書)、BS(貸借対照表)、CF(キャッシュフロー計算書)の三つの帳簿の事。

財務諸表の読み方については、前回こちらの記事で解説いたしました。
》10分でわかる!PL・BS・CF!財務三表の見方を徹底解説!

マネ夫
マネ夫

これらの財務三表を分析する事で何がわかるのでしょうか?

財務三表を見るポイントについて解説するよ!

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財務諸表で何がわかる?

財務諸表はお金の側面で見た時に、株主や債権者に、会社の事業実体を正しく伝える為に作られています。ただ単に事業の実体を表しているだけではなく、資本主義における企業の営みを読み解く事ができます。

資本主義とは資本家が資本を出して労働力を買い、生産を行う社会制度の事!

事業はまず、資本家が拠出した資本金を元にスタートします。資本主義の世界では、会社は株主のものです。なので資本金は「自己資本」とも呼ばれます。

これに他人から借りてきた「他人資本」を加えて、事業を行う為の資金とします。

これがBSの右側に表現される自己資本(純資産の部)と他人資本(負債の部)です。

この事業資金を元に、事業を行う為に必要な「資産」を調達します。事業を行う為には、現金や土地・建物、工場や事務所に生産設備。さらにはパソコンやコピー機に事務用紙まで、様々な資産へ投資する必要がありますよね!

これらの資産がBSの左側に資産の部として記載されます。

これらの資産をうまく活用して事業活動を行い、売上げをあげて利益を出さなければいけません。

事業活動によって作った売上高から、使った費用を差し引くと「当期純利益」という利益が残ります。これら「売上」と「費用」と「利益」がPLには記載されます。

ちなみに、最後に残った「当期純利益」は全て株主の物です。株主がお金を出して行った事業で得た利益ですから当然ですよね。

当期純利益の一部は配当という形で株主に還元されることもあります。

さらに配当後に残った利益はBSの自己資本(純資産の部)に利益剰余金として積上がり、株主の自己資本が増えていく仕組みになってます。

このように資本主義における企業の営みがPLとBSに表現されるのですね!

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経営の効率がわかる!

財務諸表はお金という側面で数値化されているので、会社の経営効率を見る事ができます。数値化されている事で複数の会社の経営効率を比較する事も可能ですよね。

経営者には事業を効率良く運営する事が求められます。どれくらいの効率であるのか財務諸表で確認していく作業が財務分析の基本になります。

例えばROE(自己資本利益率)という重要な指標があります。

ROEとはreturn on equity の略で当期純利益を自己資本で割った数値の事を指します。

株主からしてみれば、少ない資金で大きな利益を稼ぎたいですよね!また同じ利益なら、できるだけ少ない出資で済ませたいものです!

事業を一つの金融資産として見れば、自己資本と当期純利益の関係は、元金と利息のようなものです!株主からみれば「元金に対してどれだけ利息が付くのか」がもっとも重要な事です。

このようにROEを見れば、会社が経営効率を見る事ができます。同じ業界内で、どこの会社が効率良く経営しているかもROEで比較する事ができてしまいます。

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会社の財政状態がわかる!

BSには会社の財政状態と経営者の戦略が表れます。どうやって資金調達を行い、何に投資して売上を上げようとしているのか読み解く事ができます。

普通の企業のBS

例えば以下のBS。ごくごく普通の企業です。

普通の企業

日本の上場企業の平均では自己資本が大体40%前後です。資産の内の60%は借り入れによって資金調達をして事業運営しています。

優良企業のBS

次に優良企業では以下のようなBSになります。

優良企業のパターン

毎年利益を出して利益剰余金が積み立てられています負債の割合が低く、多くの資産を自己資本でまかなって事業を運営しているので、少々赤字がでてもすぐに倒産する可能性は低そうです。PLより、数年間の利益剰余金が増加していれば安定した優良企業と見てよいでしょう。

赤字続き、または積極拡大している企業のBS

次に、赤字続きで経営が苦しいか、積極的にリスクをとって事業拡大を試みる企業では以下のようなBSになります。

赤字が増えてきたか、積極投資中

赤字が発生するとマイナスの繰越利益剰余金が発生し、純資産が減少します。全体の資産に対して、負債の割合が多く、純資産が少ないのが特徴です。

但し、優良企業でも会社の設立から日が浅く、積極的に借入れを活用したり、M&Aを行って急速に事業規模の拡大をする会社でもこのようなパターンのBSになります。

過去数年間のPLを見て、赤字が続いているのか、売上規模が拡大しているのか同時に確認しましょう。

今にも潰れそうな企業のBS

通常、BS(貸借対照表)は左右で金額が一致しますが、赤字が続いて利益剰余金がマイナスになると、以下BSのように飛び出します。さらに資産より負債が多い状態を債務超過と言います。

債務超過とは、会社の資産よりも借金が多い状態です。赤字が続くと純資産を全て食い尽くして、マイナスの域に入ります。こうなると、現金に余裕もありませんから、返済に追われて自転車操業になっている可能性が高いです。

このような超過債務の会社にお金を貸す金融機関はありません。借金の返済が遅れれば倒産です。

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資金繰りがわかる!

CFでは会社がどこからキャッシュを得て、どこに使っているのかが表されています。

PLとBSだけでは現金の動きというのがわかりにくいので、CFを合わせて活用しましょう。

キャッシュフロー計算書についてはこちらの記事で解説してます
》10分でわかる!PL・BS・CF!財務三表の見方を徹底解説!

キャッシュフロー計算書より、営業キャッシュフロー・投資キャッシュフロー・財務キャッシュフローと3つのキャッシュフローに分解して増減を確認すると、会社の大まかな状況がわかります。

大体、以下にようにパターン分けできます。

パターン1:将来の投資に備えて、現金集めをしている

営業キャッシュフロー
投資キャッシュフロー
財務キャッシュフロー

営業活動で現金をしっかり稼いでいます。しかし借入額も増大。さらに資産を売却して現金化しています。将来の投資の為に、せっせと現金を集めているかもしれません。

パターン2:財務体質改善中

営業キャッシュフロー
投資キャッシュフロー
財務キャッシュフロー

営業活動と資産売却によって現金を捻出して借金返済しています。財務体質を改善しようと奮闘中です。

パターン3:事業拡大を狙う

営業キャッシュフロー
投資キャッシュフロー
財務キャッシュフロー

営業活動で現金を稼いでいるだけでなく、さらに借入を増やしてまで投資をおこなっています。
積極的な事業拡大を狙っているのでしょうか。

パターン4:ごくごく普通

営業キャッシュフロー
投資キャッシュフロー
財務キャッシュフロー

営業で稼いだお金で投資活動や借金返済を適切に行っています。
それなりに稼げている会社で一般的なパターンです。

パターン5:問題を抱えている

営業キャッシュフロー
投資キャッシュフロー
財務キャッシュフロー

営業キャッシュフローのマイナスを資産売却と借り入れでまかなおうとしている問題ある会社のパターン。

パターン6:資産たっぷり

営業キャッシュフロー
投資キャッシュフロー
財務キャッシュフロー

資産の売却で現金を作って、営業キャッシュフローのマイナス補填と借入返済をしています。
よほど資産がある会社なのだろうか。

パターン7:積極事業拡大狙い

営業キャッシュフロー
投資キャッシュフロー
財務キャッシュフロー

営業活動で現金を調達できていないが、借入してまで事業投資を行っている。
今後の事業に自信満々なのでしょう。

パターン8:現金をたくさん持っているかも

営業キャッシュフロー
投資キャッシュフロー
財務キャッシュフロー

営業活動で現金を調達できていないのに、投資活動を行いながら借入の返済も行っています。
過去の儲けで、たくさん現金を貯めこんでいるのかもしれませんね。

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フリーキャッシュフローとは

営業キャッシュフローから投資キャッシュフローを引いて残ったお金を「フリーキャッシュフロー」と言います。

フリーキャッシュフローは企業が自分で稼いだお金の内、自由に使い道を決める事ができるお金です。

このお金がたくさんあると、借金をせずに事業展開を進める事ができるので、企業の強みになる事を覚えておきましょう。

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まとめ

PLとBSを読み解くことで企業の経営効率や安定性を読み解く事ができます。

株式投資をする場合は、短期的な株価の変動だけに振り回されるのではなく、企業の本質的な価値をしっかり読み解いて、優良な企業に投資しましょう。

もちろん株式投資の世界では、財務諸表の分析だけで勝てるわけではありません。

しかし、経営状態が危ない企業へ投資してしまう事を避けるだけでも、勝てる確率は向上します。

優良な企業であるかどうかを財務諸表を使って適切に判断し、株価が安くなったタイミングで買うのが株式投資の王道です!

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