会社の安全性を回転期間分析で見極める方法

会社の安全性を回転期間分析で見極める方法 ファンダメンタル分析講座

企業が儲ける方法は、いたってシンプル。

それは商品を「安く買って、高く売る」事です。

これはビジネスの基本であり、原理原則。

株式投資でも「安く買って、高く売る」ことで利益を出そうとするのは同じですよね。

でも、そんな当たり前の話が、ビジネスではうまくいかないケースが割と多いんですよね。

そんなつもりはなかったのに「高く買って、安く売る」ような事態に陥いってしまう事が多々あります。

つまり、逆ザヤ状態です。

このような取引が多くなってくれば、企業の利益はどんどん削られ、最悪は赤字に陥ります。

そして、資金繰りが滞れば、最後は倒産!

こんな企業の株は、そのうちタダの紙切れになってしまうかもしれません。

「高く買って、安く売る」リスクが高い企業への投資は避けたいものです。

マネ夫
マネ夫

今日は、回転期間分析で、このようなリスクを見極める方法を解説するよ!

★この記事でわかること
☑回転期間分析で危ない会社を見極める方法
☑不良在庫リスクとは
☑不良在庫リスクを見極める方法
☑不良債権リスクとは
☑不良債権リスクを見極める方法
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企業経営の安全性を脅かす、不良在庫リスク

企業は「安く仕入れて、高く売る」事で利ザヤを稼ぎますが、必ず誰かが高く買ってくれる保証なんてありません。

商品自体のブームが去ってしまったり、競合する他社のより良い商品が登場すれば、たちまち売れなくなってしまいます。

そして販売が滞ると、企業は不良在庫を抱える事になってしまいます。

ちなみに、製造した製品や仕入れ商品の在庫は「棚卸資産」として貸借対照表の資産の部に記載されています。

以下の貸借対照表の例は、ユニクロを経営しているファーストリテイリングのものです。

2018年8月期 ファーストリテイリングの貸借対照表
2018年8月期 ファーストリテイリングの貸借対照表

在庫の金額は調達した価格や製造原価の金額で貸借対照表に記載されますが、もしも商品が売れなければ在庫の価値も無いに等しいかもしれません。

そして、売れなくなった不良在庫は企業の経営をたちまち脅かす存在になります。

例えば、80円で仕入れた商品を100円で販売したとすれば、1個あたりの利益は20円になりますよね。

これを100個販売すれば、利益は2000円です。

しかし、不良在庫を抱えてしまい、30個を廃棄処分したとすると、仕入値80円×30個=2400円の損失となります。

100個の販売で2000円の利益を得たとしても、30個を廃棄すれば2400円の損失なので、合計しても400円の損失ですよね。

廃棄しないにしても、売れない不良在庫は値下げしないと売れなくなります。

場合によっては、販売価格を仕入値の80円より値下げする必要に迫られることもあります。

さらに、在庫の金額を評価する会計基準には通称「低価法」というルールがあり、例えば80円で仕入れたものの、70円に値引きしないと売れなくなった商品の在庫は、70円の時価に評価替えしなければいけないルールになっています。

すると、保有在庫数×10円分の資産評価額を減らして、損失として計上しなければなりません。

つまり、売れない在庫を抱えるという事は、企業にとって損失に繋がる大きなリスクとなるんですね。

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不良在庫は棚卸資産回転期間で見極めよう

不良在庫が企業の経営に与えるインパクトは無視できません。

特に原価率が高い企業ほど、この影響は顕著になります。

なので投資する際は、このような不良在庫が増えていないかを見極めるのも重要なポイント。

そして、不良在庫は棚卸資産回転期間を見ると、ある程度予想する事ができます。

棚卸資産回転期間を見よう

貸借対照表に記載された棚卸資産が損益計算書に記載される売上原価の何か月分になっているかを確認すれば、不良在庫の発生を予想する事ができます。

つまり、「棚卸資産回転期間」をみれば良いわけです。

棚卸資産回転期間については以下の記事で詳しく解説しています。

通常は売上が伸びていれば、出荷対応する為に在庫も増えるのが自然な状態です。

しかし、売上が伸びていないのに在庫が増えている場合は危険なサイン。

販売苦戦で売れない不良在庫が溜まってきている可能性があります。

また、低価法のルールによって販売価格が調達価格を下回る棚卸資産は、含み損を清算して損失計上する必要があります。

「棚卸資産評価損」が損益計算書に計上されている場合も、不良在庫が発生しているサインとなるので、チェックしておきましょう。

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企業経営の安全性を脅かす、不良債権リスク

棚卸資産と同様に、売上債権にも同じようなリスクが潜んでいます。

例えば、商品を販売しても、代金を現金で回収するまではミッションは完了していません。

もしも、代金を回収する前に得意先が倒産してしまった場合、売上債権は消滅するので大きな損失を被る事になります。

得意先の経営不信によって、期日までに代金を支払ってくれないリスクもあります。

このように回収が不可能になった売上債権を「不良債権」と呼び、企業にとっては大きなリスクのひとつとなります。

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不良債権は売上債権回転期間で見極めよう

未回収の代金は貸借対照表の「売掛金」や「受取手形」という売上債権として記載されており、この増減をチェックする事で不良債権の有無を予想する事ができます。

売上債権回転期間を見よう

不良債権の有無を予想するには「売上債権回転期間」を見ればOKです。

売上債権回転期間については以下の記事で詳しく解説しています。

売上が伸びていないのに、売上債権が増えているのは不自然ですよね?

売上債権回転期間が長くなってきてる場合は、事実上、回収不可能に近くなった不良債権を抱えている可能性も高くなるので注意しましょう。

また、損益計算書の「貸倒引当金繰入額」が多くなってきている場合も、不良債権リスクが高まっている証拠なので合わせてチェックしましょう。

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まとめ

不良在庫や不良債権は企業の経営に大きなマイナスインパクトを与えます。

このようなリスクが高まってきている企業は、そもそも経営がうまくいっていないので利益も伸び悩み、株価も下落傾向にあります。

株はできるだけ安い時に買いたいですが、株価が下がったからといって、このようなリスクを抱える可能性が高い企業へ投資するのは危険と言えるでしょう。

ある日突然、大きな損失を計上されて、さらに株価が下落する可能性が高いです。

企業の安全性を無視して、安易に逆張り投資すると、痛い目に合うかもしれないのでご注意ください!

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