マイホーム。
それは一生に一度の大きな買い物ではないでしょうか。
という事でこんにちは。金持田マネ夫です。
家は賃貸にすべきか持ち家にすべきか、よく議論されているテーマです。
様々な評論家や記者などが、このテーマで様々な主張を展開されており、どの主張が正しいのか、判断するのに悩みますよね!
今回は、家は賃貸にすべきか、持ち家を買うべきか。
検討する上でのポイントを整理していきましょう。
★この記事でわかる事
☑賃貸と持ち家の特徴
☑どのような場合、賃貸が良いか
☑どのような場合、持ち家が良いか
☑持ち家の注意点
☑総論で言うと買った方が良い理由
持ち家と賃貸のそれぞれの特徴
所有するか、借りるかという違いで、以下のようなメリットデメリットがあります。
賃貸のメリット・デメリット
■メリット
・その時の家族構成に合わせた広さの物件に住み換えができる
・収入下がれば、家賃が安い物件に住み変えて対応する事ができる
■デメリット
・家賃を払っても賃貸物件は自分の資産にならない
持ち家のメリット・デメリット
■メリット
・毎月の支出で考えると、賃貸と比べて良い物件に住める
・ローンを払い終えれば家賃はかからない
■デメリット
・収入が下がった時にローン返済に息詰まる可能性がある
・途中で売却すると売却価格より残債の方が多く残るケースが多い
持ち家と賃貸の損得比較における問題点
「持ち家は買うな!」とか「賃貸は資産にならない!」とか。
どちらか一方に言いきる論調の評論家や記者が多いですが、その主張にはたいてい2つの問題点があります。
- 比較条件がおかしい
- 論理が飛躍している
例えば、毎月の支出が同じになる前提で賃貸マンションと分譲マンションの損得を比較しているケース。
家賃とローン返済の毎月の支払額を同じ条件にして、どちらが得かを比較しても意味がありません。
毎月の支払い額が同じ賃貸と分譲を比較しても、そもそも物件のグレードや広さが全く違うんですね。
同じ広さで同じグレードのマンションでの比較なら分譲で35年ローンを返済する方が月々の支出額は絶対に安くなります。
これは前提となる比較条件の設定がおかしい為、意味のない比較です。
単に「安い家を買った方が安い!」または「安い家を借りた方が安い!」と言っているのと同じです。
次に「自分が住む家は資産にならない!持ち家は毎月お金を奪っていく負債だ!だから買うな!」という主張。
この主張では賃貸する場合でもお金を毎月支払う事を無視して論じているので話になりません。
論理が飛躍してます。
どちらが損か得かではなく、どちらに経済合理性があるかという観点で比較しないといけません。
個別の前提条件を無視してどっちが経済的かなんて言える訳がないのです。
結論をいうと持ち家の方が得(途中で売却しなければ )
「途中で売却しなければ」という前提条件付きですが、結論から言うと持ち家の方が得です!

損するから『家なんて200%買ってはいけない!』といっている残念な経済評論家もいます。
その主張に反論していきます。
主張1
持ち家は維持費・固定資産税・都市計画税・金利もかかり、ローンの手数料もかかるので買うな
賃貸物件って固定資産税とか免税になるんでしょうか?
投資物件の為に、銀行がローン金利0%で大家に貸してくれるのでしょうか?
賃貸だからといって税金や金利は免除されません。
大家が負担しているので、借り主側からは表面的に見えにくいだけです。
それらの費用は毎月の家賃に転嫁されているので、結局は借り主が負担している事になります。
個人で買う場合の住宅ローン金利は1%以下が主流ですが、投資用物件への融資では2%~4%くらいの金利負担が必要です。
そして、そのローン金利はバッチリ家賃に転嫁されています。
さらに、不動産屋への仲介手数長や広告費、さらには大家の利益も家賃に乗っけられて、あなたに請求されます。
自分で買った方が得です。
主張2
ロバート・キヨサキ著の「金持ち父さん、貧乏父さん」という有名な本でもマイホームは負債だと言ってる! 負債とはお金を出して買うことによって、さらにお金が出ていってしまう物を指している。だから、なるべく家は借りた方がいい!理由は資産ではないから!
賃貸に住んでもお金出ていきますよ!
賃貸の家賃はタダじゃないですからね!
ロバートキヨサキは高級で大きな家は、費用がかさむので買うなと言ってるだけです。
節約の為に小さくて安い家にしろと言っているだけですね。
主張3
建物自体が古くなると住む場所として大変危険。建物が古くなったら引っ越せる賃貸が良い。
最近の建築物は粗悪物件でない限り、少々古くても問題ない事がほとんどです。
最近の鉄筋コンクリートのマンションは実質的な耐用年数は70年~100年以上。
今では木造戸建て住宅でもメンテナンスすれば50年なんて余裕。
ベタ基礎といって鉄筋入りのコンクリートの一体型基礎に、柱はアンカーボルト止めが主流。
主流の外壁は窯業サイディングで陶器みたいな素材。
シーリングや塗装など15年置きにメンテすれば問題ない。
30年前の建築物と耐久性を比較すると別次元です。
主張4
なんと29歳の時に4000万もの借金をして家を買ってしまったんです。その家を3年半後に売った時は1000万ほど大損しまして、その時「家なんて二度と買うか!」と学習しました。負債は買ってはダメだと気がつきました。
売る事になるのを読めずに買ったのが残念なだけ!
持ち家の注意点として、転勤や今後の収入が減るなどの理由で売却する可能性がないかはよく考えてください。
購入してからの年数にもよりますが、残債が大きい間に途中売却すると大きくマイナスななるケースが多いです。
また、少し収入が減ったくらいで返せなくなるような、無理な住宅ローンは最初から組んではいけません。
給料3割カットでも無理なく返済できる金額に設定にしましょう。
持ち家vs賃貸
実際に以下のようなケーススタディーで見てみましょう。
30歳でマンションを購入
■持ち家購入
・ 築浅の中古マンション3000万円+初期費用7%
・住宅ローン返済35年フルローン
・金利1%で仮定
・毎月90,613返済
・管理費が月7000円、修繕積立金が月7000円
・固定資産税が年間10万
・水回りや壁紙などの100万円リフォームを10年置きに実施
■賃貸
・毎月の家賃を13.3万円で設定
補足:不動産経営目線で物件3000万+初期費用7%を表面利回り5%で計算。表面利回り5%は大家が儲かるか儲からないかギリギリのライン。
シミュレーションしてみましょう。

損益分岐点は買った瞬間です。
持ち家が圧倒的に得です。
賃貸は35年目以降も家賃を払い続けます。しかも持ち家でないので資産価値も0円。
持ち家であれば、この費用の累計から物件価格を引くことができます。
戸建て住宅であれば最低でも土地値は残ります。
さらに、持ち家は10年間住宅ローン減税が受けれるのでもっと差が開きます。
年間40万円を上限にローン残高の1%が所得税住民税より還付されます。
ローン残高が4000万円以上あって大体年収700万以上あれば、毎年MAX40万円返ってきます。
10年で400万円です。
まとめ
例えば、「親族の家が空いたのでタダで住まわしてもらえる!勤務地も近い!外観も広さも周辺環境にも満足~!」といった状況の方なら、そもそも持ち家を買う必要もないし、賃貸で借りる必要もないですよね。
このような場合にはそもそも家を買わずに、節約するのをオススメします。
買うとしても広くて豪華な高い家を買うのはやめときましょう!
そして、持ち家でも賃貸でも、あなたの財布からお金を奪っていくことには変わりはありません。
しかし、家賃を払って賃貸に住み続けるのはオススメしません。
持ち家の実質的な資産価値は年月とともに目減りしていきますが、自分が住んでいる限りは資産価値の評価なんてお財布には関係ないのです。
年金の支給額はどんどん目減りし、支給開始年齢も先延ばしされるでしょう。
マクロ経済スライド制度のおかげでインフレによる物価上昇で賃貸の家賃が将来高額になっても、年金支給額は極端に増えたりしません。
35年後もデフレが続くか物価が安定していれば良いですが、インフレになると家賃負担はさらに重くなります。
今後日本の人口は減り、不動産の需要は下がっていくので賃貸価格も下がっていく可能性は高いかもしれませんが、首都圏や都会では逆に人口が増えて賃貸価格が高騰する可能性もあります。
今後は日本で働く外国人も増えそうです!
また、人生100年時代と言われており、平均寿命も延びています。
老後の年金だけで、家賃を負担し続けることができますか?
未来の事は誰にもわかりませんが、最悪のケースを想定して住む場所を確保しておいた方が良いでしょう。
また、賃貸を経営している大家さんが儲かるという事は、そこに住んでいる人は搾取されているという事です。