損益分岐点を見抜け!決算書で固定費と変動費を推測する方法!

損益分岐点を見抜け!決算書で固定費と変動費を推測する方法! ファンダメンタル分析講座

株式投資で注意しなければならないのが、投資先の利益減少や赤字への転落です。

現在の株価は未来の期待収益分が織り込まれていますから、利益が減ったとなれば株価も当然のように下がってしまいます。

そして、世の中全体が不況になれば、優秀な企業であっても売上が減ってしまうケースがほとんどですから、売上減少時でも利益を確保できる企業へ投資しておきたいものですよね。

ちなみに、売上減少によって、どの程度の利益が残せるのかは、損益分岐点を分析する事で推測できます。

固定費が多く、変動費が少ない企業は損益分岐点が高くなるので、売上減少時にスグ赤字に転落してしまうので注意しましょう。

でも、「損益分岐点を分析しよう!」と決算書を見ても「固定費」や「変動費」の割合なんて載ってないですよね?

でも実は、推測する方法があるんです。

マネ夫
マネ夫

今日は、決算書から固定費と変動費の割合を推測して、損益分岐点を分析する方法を解説するよ!

★この記事でわかること
☑固定費、変動費とは
☑固定費が高い企業のリスク
☑損益分岐点を分析する方法
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固定費、変動費とは

企業を経営では経費が絶対に発生します。

商品を販売する前には、まず仕入をしないといけませんし、社員を雇うにも給与を払います。また事務所や工場などの建物に掛かる経費や、製品を作るための機械設備、システムに掛かる費用など、経費も様々ですよね。

その中でも、売上の大小に関係なく発生する経費を固定費と呼びます。

また、売上に連動して増減する経費を変動費と呼びます。

以下に固定費と変動費の例を載せておきます。

★ほとんどが固定費である経費
人件費、減価償却費、広告宣伝費、リース料
★ほとんどが変動費である経費
原材料費、仕入商品原価、販売手数料、消耗品費

企業が使った経費のうち、固定費や変動費の割合は一般的に開示されておらず、決算書などを見ても基本的に載っていません。

企業によっては、固定費や変動費を明確に分けて管理していないところもあり、内部関係者であっても自社の固定費・変動費の割合を正確に把握していない場合もあるでしょう。

しかし、投資する上では、どれくらいの売上げ減少に耐えられるのかを考えたいので、大まかな固定費と変動費の割合を決算書から推測しておくのが好ましいです。

なぜならば、固定費が多い企業は損益分岐点が高く、赤字になりやすいからです。

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なぜ固定費が多い企業は赤字転落リスクが高いのか

なぜ固定費の割合が高い企業は、売上げ減少で赤字になりやすいのでしょうか?

それは、売上が減ったとしても、固定費を減らす事が難しいからです。

例えば、売上が同じ100億円のA社とB社があったとします。

そして、どちらも経費が80億円だったとしましょう。

売上100億円から経費の80億円を差し引いて、残った経常利益はどちらも20億円ですよね?

ここで、固定費と変動費の割合の違いによる利益の変化を考えてみます。

A社の固定費・変動費の割合を50:50とします。

B社の固定費・変動費の割合は80:20だとしましょう。

売上100億円に対して、翌期の売上が30%減の70億円になったとするとA社とB社の利益はどれだけ残るのでしょうか?

それぞれシュミレーションしてみましょう。

A社の場合(固定費:変動費=50:50)

A社の経費80億円の内、固定費は5割の40億円です。

これは売上が30%減の70億円まで減少したとしても、変わらずに必要になる経費です。

次に変動費も5割の40億円ですが、これは売上げ減少にあわせて減る経費です。

30%の売上減少の合わせて、変動費も30%減すると、28億円となります。

固定費と変動費の合計は68億円ですね。

売上70億円から経費の68億円を差し引くと、利益は2億円になりました。

次に、B社の場合どうなるか見てみましょう。

B社の場合(固定費:変動費=80:20)

B社の経費80億円の内、固定費は8割の64億円です。

変動費は2割なので16億円で、売上減少の割合に合わせて30%減すると、11.2億円です。

固定費と変動費の合計は75.2億円となります。

売上は70億円しかないので、経費の75.2億円を差し引くと5.2億円の赤字になってしまいました。

このように、固定費の割合が高い企業の場合は、売上減少による利益の減少も大きくなります。

その為、固定費の割合はできるだけ少ない方が安全であると言えます。

同じくらいの売上規模と利益率であっても、経費に占める固定費と変動費の割合によって企業の利益体質は大きく変化するのですね。

そして個人投資家にとっての問題は、どうやって固定費と変動費を知るのか?という事です。

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決算書だけで損益分岐点を推測する方法

決算書を見ても固定費や変動費の割合は載っていませんから、推測する必要があります。

経費を固定費と変動費に分解する事を「固変分解」と呼びますので、実際にやってみましょう。

固変分解をする方法は、大きく分けて勘定科目法と回帰分析法の2種類がありますが、決算書を利用してできる回帰分析を紹介します。

固変分解をするにあたっては、まず連続する2期以上の損益計算書(P/L)を用意しましょう。

例えば、ある年度の「売上」が100億円で、「売上原価」と「販売費及び一般管理費」の合計が70億円とします。

そして、その翌年度の「売上」が110億円で、「売上原価」と「販売費及び一般管理費」の合計が75億円だったとしましょう。

この場合、売上は10億円伸びたのに、経費は5億円しか伸びていませんよね?

つまり、変動費率は5÷10億円=50%になります。

売上110億円に対する変動費率50%は55億円となり、これが変動費であると予想できます。

そして、75億円から変動費の55億円を差し引けば、固定費は残った20億円と求められますね。

つまり、この企業の固定費と変動費の割合は、20億円:55億円なので、27%:73%程度という事が予想できます。

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まとめ

固定費が少なく変動費の割合が大きい企業は、売上が減少すると経費も減るので不況に強いです。

しかし裏を返せば、売上が増加しても利益が伸びにくい企業であるとも言えます。

極端な例ですが経費の内、100%が固定費であれば、どれだけ売上が増えても経費は定額です。

損益分岐点以上での売上は全てがそのまま利益になりますから、利益率はとても伸びやすくなります。

固定費の割合が少ない企業へ投資するのが必ずしも良いわけではありませんが、これから不況が到来しそうだと思うならば、できるだけ固定費の割合が少なく、損益分岐点が低い企業を選んで投資しておくのがベターかもしれませんね。

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